夫婦で内地(大阪・岐阜)から移住して、18年目になりました『なーしぃ』と申します。
北海道移住についてブログで発信していると、いろんな話を聞く機会が増えます。
「移住を考えているのだけど」と、相談も受ける機会も増えてきました。
移住希望の中で、圧倒的に多いのが
という理想を聞くことです。
北海道に住んでみて目標が変わり、チャレンジはしませんでしたので『やめとけ』『理想と現実は違う』なんて批判から入るつもりは全くありません。
今回私が伝えたいのは
北海道に移住するといって、最初っから起業したり自然相手の仕事に無理に携わらなくとも「今あなたにできる、普通の仕事でスタートする」でいいと思いますよ。
ということです。
北海道移住。憧れを仕事に『最初っから、無理にしなくてもいいんですよ』
分かりますよ。「理想の楽園」「憧れの移住生活」的なメディアで紹介される人たち。キラキラしてますよね。
「どうせ移住するなら、サラリーマンやめなきゃ損」「都会に居るときと、同じ仕事をしていてどうするの」みたいな。
私の居住経験からお話するなら、
ってことをお伝えしたいです。
北海道移住後の仕事、まず「自分のできること」からスタートするのがおすすめです
自治体などの移住サイトを見ても、「好きなことを、仕事にしよう」なんてキャッチコピーもありますよね。
そのほうが、メディア受けするんでしょう。ストーリー性もあって、絵になるんでしょうね。記事を検索しても、上位に挙がってきやすくなるのでしょう。
ですが、その人たちの「その後」を追いかけるメディアって少ないですよね。
申し訳ないですが、移住開業組が5年くらいで居なくなる人、廃業している人が半数を超えているように感じます。
残っている移住仲間の多くが「楽しむために北海道に来て余暇の日に自然を楽しむ、普段は会社勤めをしている人」「移住後に縁があったので職場をやめて、事業をはじめた」というタイプです。
本州に居た頃のスキルを活かした仕事をして生活の基盤を築きながら、やりたいことや自分の理想の北海道生活にふさわしい場所や仕事を見つけ、第二の北海道生活にスイッチした人が多いですね。
「結婚を機に北海道へ」という方が、驚くくらい多かった
私は「人の8倍、牛のいる街」別海町に暮らして16年になりますが、思いのほか知り合う機会の多かったのが「女性の移住者さん」でした。
「結婚をきっかけに、夫の実家がある北海道へ。家業を一緒にやっている人」
酪農家や畑の農家さんの奥さんが内地(本州)出身の方、めずらしくないくらい多いですよ。
北海道移住後の仕事。例えば『看護師』住んでみて、地域性を知ることが出来ました。
例えば私の仕事。大阪に住んでいた頃から、今も看護師をしています。
という声もたくさんいただきました。
人口10万人対比で、北海道は全国平均の1.3倍もの看護師が就業しています。
つまり数だけで見れば「北海道には全国平均より多くの看護師が居る、恵まれた土地」なのです。
自称「へき地看護の専門家」「地域医療の実践者」になりました
しかし北海道の地方都市に目を向けると、どこも看護師不足にあえいでいます。
北海道は札幌・旭川近郊の都市部に、看護師だけではなく医療従事者・医療資源が『偏在』しているのです。
この数値は、全国でもトップクラスの少なさです。
ですので地方の看護師は救急から一般対応、地域のイベントの救護など何でもやることがまわってきます。何でもマルチに求められます。
私も移住して間もない頃は「いずれは自然に関係する仕事を…」「旅が好きなので、いつかは旅人を迎える宿屋を…」と思っていましたが、北海道のへき地の特色に触れている間に、すっかり地域密着型の看護師の仕事にハマっていきました。
期間限定で暮らしながら地域を支える「応援ナース」という制度
北海道はもちろん全国の地方では、看護師不足の地域を応援するため「地域応援ナース」「トラベルナース」という看護師たちが活躍しています。
よかったら「カッチの北海道トラベルナース」の生活、のぞいてみてください。地元民ではない彼の、半年の北海道生活を通して感じた北海道生活が見られますよ。
北海道移住、情報は多すぎず。まず行ってみて、インスピレーションで地域を絞るのも、いいと思いますよ。
まず行ってみて、過ごしてみないと、わかりません。
短期でもいいので、正式移住の前に「おためし移住制度」をふんだんに試してください。
その理由は、こちらの別記事で詳しく説明しております。
「いろんな補助があるから、そこを1番で考える」のは『ダメ、ゼッタイ』
「町や村の分譲地があって、安いから」「土地を買うと、補助金が出るから」と飛びつくのは危険です。
激安の土地。驚くほどの補助。そこには必ず裏があります。
本州では「北海道移住セミナー」が盛んなようですね。
冷涼な北海道、暮らしやすさや自然の美しさを推していることかと思います。
ですが、その参加市町村の担当者さんにもかなりの温度差があります。こちらの記事を参考に、考えてみてくださいね。
子どもが大きくなったときの、通学どうすんの?高校の無い街もたくさんあります。
こちらの記事を、ご参考ください。地方都市の、驚愕の通学事情を載せています。
高齢になったら、通院どうするの問題もあります。病院があるのって、北海道では当たり前じゃないですから。
シニアの方には「釧路への、二拠点移住・二地域居住」をおすすめしています
早期リタイヤ・FIRE生活を楽しまれる世代の方でしたら…
こんな贅沢な、わがままな願いを叶えてくれる町が釧路です。
夏は25度を超えることも少なく、冬の晴天率が高いので雪も少なく。
拠点都市なので医療も充実。バス路線も充実。
釧路空港まで行けば、東京便も多数。夏限定で大阪へも名古屋へも。
どうぞこちらの記事をごらんください。最高の環境が道東にあります。
まとめ:北海道移住、まずは住む前に行ってみて。そして住んでから理想を追っても、遅くはありませんよ!
「純粋な観光、旅行」でも、先に説明した「おためし移住」などでもいいですので、まずは気になった土地に何度か足を運びましょう。そこは手間ひま掛けて。
できれば夏と冬、逆の季節に。北海道は180度違う暮らしになります。そのうえで決めるのをおすすめします。
住んでいないとわからない情報、住んでいると舞い込んでくる情報が必ずあります。仕事でも、住居でも。
住んでから「理想としていた北海道生活は、ここじゃないな…」という感覚が出てくるかもしれません。
実は2か所めの移住地こそ安住の地?こちらの記事をどうぞ。
肩の力を抜いて「合うならそのままその土地で住めばいいか」くらいの感じがいいですよ。
そこで自然に関係する仕事が目に留まれば、しめたものです。
それからでも、決して遅くなんてありません。
ゆっくり、焦らず。派手じゃなくても。勝ち負けはありません。
まず住んでみてから理想を追っても、いいんじゃないですか。