旅行で、またはお仕事で訪れた地方の町。テレビや雑誌で見た町。今、自分が住んでいる場所では見られないような広い大きな空や雄大な景色。
「この場所に住めたら、心穏やかに過ごせるかも」
憧れの気持ちを抱いた皆さま。その気持ちを夢で終わらせず実践し、私は北海道移住歴15年目となりました。
夢の実現の前に、必ず実行してほしい2つのことをご提案します。
1.憧れの地まで、ほかの交通手段で往復する方法を検討してください
2.訪れた時期と真逆の季節にも、一度足を運んでほしいのです
「ワクワクする気持ちがいちばん大切で、夏に来た勢いでそのままここに住んでしまいました」という移住仲間も確かに居ます。
ですが、人生の大きな決定となる「北海道移住」です。ある程度の下調べ・準備をしておいた方が何かと安心ではないでしょうか。
この記事は、北海道移住に限らず「地方への移住」をご検討の方にも参考にしていただける内容となっています。ぜひ最後までお付き合いください。
後悔しない移住のために。北海道憧れの地まで、ほかの交通手段で往復する方法を検討してください
「突然帰る必要」は、ある日突然やってきます
「突然帰る必要」たいへん突発的に、物事は起こります。
そこで「別の交通手段だけで、憧れの地と、ご実家や出身地に往復できる方法」を探って欲しいのです。
今、気になっている場所には、どういった交通手段で訪れたでしょうか。公共交通手段だけではなく自家用車、レンタカー、バイク、自転車、中には徒歩という方もおられると思います。
移住を検討していることを相談した際「遠いから、すぐには帰ることができない」というと、家族(特に実家の両親や親類)から、移住の理解や同意を得ることが、難しくなるでしょう。
北海道は、季節によって使える手段を、柔軟に考えないといけません
イメージしてほしいのは「朝に現地を出て、その日のうちに最短で帰省する手段」です。
「乗り換え案内」的なスマホアプリでいいですので「移住を希望する町の最寄り駅」を始発列車で出発し、「帰省先の最寄り駅」に到着することを検索してみてください。
移住先最寄りの空港が「新千歳空港」であれば夏は問題ありませんが、問題となるのは「他の道内空港」の場合です。私の暮らすフィールドは道東ですので、道東を中心とした内容でお話をいたします。
冬、アテにしてはいけないのが「新千歳空港」です
数年前「たんちょう釧路空港」「女満別空港」に格安航空会社・Peachが就航しました。
夏の季節便だった関西国際空港、成田国際空港までの直行便が就航するようになった通年のものとなったことで、道東から関西方面と、関西空港を乗り継いでのロケーションは飛躍的に良くなりました。
別会社も夏限定の季節便ではありますが、関西・中部・関東からも道内各地に直行便が就航します。
新千歳空港を経由する手段が多いかと思いますが、冬季の新千歳空港は気象条件に恵まれないことが多く、欠航も多いのです。
「道内地方都市」と「新千歳空港」を結ぶ道内便は簡単に欠航となるため、私も何度か痛い目にあいました。
ちなみに、北海道の他の都市空港は、新千歳空港のような悲惨な状況になることは少ないです。こちらの記事もごらんください。
空港まで行く方法、最寄りの駅まで行く方法も、あわせてご検討ください
北海道の地方都市に住むと、空港までのアクセスが意外と悪いことがあります。鉄道も1日数本しか運行がなかったり、そもそも鉄道が走っていない町もめずらしくありません。バスもしかり、です。
何らかの事象があって「自家用車を用いて空港や駅まで向かえない」ことを想定したルートを探っておくことをおすすめします。
他にも、これまで来道の手段が公共交通機関だった方は、自家用車だけで来る手段を想定しておくことをおすすめ。長距離運転・フェリー必須の往復となりますので、慣れていない方はぜひ一度実践しておいてほしいと思います。
フェリーに一度乗って、慣れておくこともおすすめです
新千歳で途方に暮れた人と、そうでなかった人の明暗を分けたのが
- 冬でも欠航率が低い旭川空港の便に、事前に変更した人。旭川空港に向かえた人
- 函館から新幹線、または函館からフェリーで青森に渡って列車に乗る手段を知っており、函館まで事前に向かえた人
そして何よりも、
- 苫小牧港から、フェリーに乗る決断が出来た人・行き先や手段を知っていた人
だったのです。
現地で困っても新千歳空港から苫小牧港までは、せいぜい20分から30分程度。吹雪いてもバスが出ます。タクシーも走ってくれます。
フェリーで移動して、現地から列車という手段を使えるか使えないか。ぜひご一考を。
後悔しない移住のために。訪れた時期と真逆の季節にも、北海道へ一度足を運んでほしいのです
多くの方が「花咲く季節の北海道」「秋の味覚の北海道」に来られたのが最初ではなかったでしょうか。
初・北海道の印象を思い出してください。いかがだったでしょう。 思っていた以上に暑くてびっくりした! それでも夜になると寒くて、あわてて1枚羽織るのを買ったよ。 という方も居られるかもしれませんね。
そんな北海道ですが、ぜひ真逆の季節に、お気に入りの場所を訪れてほしいと思います。
- 春は雪が溶け、芽吹く新緑の季節
- 夏は花が咲き、緑の大地があざやかな季節
- 秋は収穫の秋、味覚の季節
- 冬は真っ白な大地、研ぎ澄まされる風の季節
お気に入りの場所でも、季節によって視覚的にも色が違うために別の場所に感じるくらいです。
よく言われる「北海道は寒くて雪が多いので、私には無理」という声ですが、北海道すべてが豪雪地帯というわけでもありません。
私の住む道東は「道東晴れ」という言葉もあるくらいで、比較的雪の少ないとされる地域です。
といっても『百聞は一見に如かず』です。ぜひ「季節真逆の北海道」を訪れてください。それからでも、遅いなんてことは絶対にありませんから。
他の地域への移住をお考えの方々も「季節真逆のお気に入りの地」へのご訪問をおすすめします。
先日も、とある有名人の方が北海道移住に失敗し「騙された」なんて言っていましたね。
北海道の自然は、誰も騙そうとはしていません。こんなミスマッチをしなくていいよう、準備する自治体が増えている「お試し移住制度」をぜひうまく用いて、短期だけでもその地での暮らしを体験することをおすすめします。こちらの記事もご覧ください。
ふだん私は、北海道が大好きになって、「いつかは北海道、道東に住んでみたいな…」と思われた方が有意義に感じてもらえるようなブログ記事を書いています。下のリンクから、他の話題もご覧いただけましたらうれしいです。
今後とも北海道移住ブログ「なーしぃのひとりごと」をどうぞよろしくお願いいたします。