今回は「砂糖がけアメリカンドッグ」のお話しです。
砂糖がかけられたアメリカンドッグとの、衝撃的な出会い
私が道東に住むようになった、かれこれ15年ほど前。
根室のお祭り会場でちょっと小腹がすきまして、何も気にすることなく「アメリカンドッグ」のお店でひとつ買ったわけです。
そしたら店のおやじさんが、トレイに入った白い粉の中にアメリカンドッグを放り込み、何度も何度も白い粉をまぶしたうえで、満面の笑みを浮かべながら「はいお待たせ」ってくれたのです。
「???」
「今、僕の手元にあるアメリカンドッグには、何がかかっているのだろう?」
味の素的な調味料なのか?ヤバい白い粉なのか?
いやいや、食べても問題ないことには違いないはず。恐る恐る、ひとくちほおばったのです。そして、その正体はすぐに分かることに。
そうなんです。砂糖がけだったのです。
砂糖がけアメリカンドッグ。味は「アメリカンドッグに砂糖をかけた」そのものです
で、どんな味なの?と言われれば、この記事を読んでいる皆さんが想像する「ほんと、そのままの味」ですよ!
子どものおやつ定番の甘さ×砂糖=甘さ倍増
けど、正直「アリ」です。見た目ほど甘すぎることも無く、食べにくくないです。ケチャップやマスタードほど、自己主張しすぎていません。
もともと甘いもの好きな私ではあるのですが「砂糖がけアメリカンドッグ」これは、ちゃんと美味しいですよ!
ここで使われる砂糖は「グラニュー糖」がほとんどです。上白糖は見かけたことがありません。
砂糖がかけられるアメリカンドッグは、北海道でも道東だけの「地域文化」なようです
職場や地元の友人から聞いたのです。そうすると、道内全体の文化ではないことが分かりました。
- 釧路、根室、網走、北見、帯広…砂糖がけが当たり前
- 旭川、苫小牧、函館…聞いたことが無い
- 札幌…出す店がある
そもそも、なぜ道東だけで広がったのかというと
・炭鉱、漁業などの体を使う労働の方が多かったこともあり、エネルギー補給的な要素があった
・砂糖(甜菜)の大生産地でもある道東地方で、安価な地元素材の調味料として用いられた
・子どもたち、普通に甘いのが好きだから砂糖をかけてみた
などなど、諸説あるようですが。
ここ数年、急に話題になったのは、とあるテレビ番組で取り上げられてからなのでしょう。
みのもんたさんと久本雅美さんが司会をやっていた、あの番組ですね。
道東限定の砂糖がけアメリカンドッグ、コンビニやスーパーでも普通に売られています
全国展開するスーパーの総菜コーナー、コンビニのレジ横で何の違和感も無く、普通に売られています。
コンビニでは「砂糖でいいですかー?ケチャップもありますけど?」と聞かれて、コーヒーを買うとついてくるスティックシュガーを付けてくれました。
お祭りの屋台では、デフォルトが砂糖がけ。いちおうケチャップやマスタードも用意されている、という感じだったりします。
どうぞみなさま、北海道・道東にお越しの際は「道東のソウルフード・砂糖がけアメリカンドッグ」をご賞味ください!
砂糖がけアメリカンドッグ、定番だと思ってたけど釧路民は「ニセモノ」とまで言っちゃう人も???
ですが、地元(特に釧路民)の方は「アメリカンドッグ」は本流ではないというのです。
この話題を、生粋の釧路民の前で話をすると
フレンチドッグ…???
豚肉素材のソーセージをベースにしている場合にアメリカンドッグ、魚肉ソーセージを使うとフレンチドッグだとか、細かいところがいろいろあるようなのですが
道東・特に釧路民の本流は「フレンチドッグ」の方だと言うのです。
フレンチドッグについては、改めて別記事としてお伝えします。もうしばらくお待ちください。別記事出来ました。こちらの記事をご覧ください。