寒さを感じる9月末。この時期になると北海道の屋根・大雪山系から紅葉の便りがあり、北海道は一気に秋が深まります。
「そろそろ今年もバイク、終わりかなあ…」という気分になる、そんな季節です。
バイクシーズン終了はズバリ、11月の上旬。スタートは4月中旬ごろです。
私は北海道をツーリングで何度も訪れるようになり、約1年半の日本一周旅ののち、縁があって北海道・道東に移り住み15年が経過したライダーです。
はじめは皆さんと同じような疑問がありましたが、実生活でその答えを得ました。
北海道・特に道東のバイク事情を現役ライダーの目線で、もちろん理由も含めて現地の温度感でお伝えし、皆さんの疑問にお答えいたします。
北海道のバイクシーズン、道路の凍りはじめる11月上旬ごろまで乗れます
9月の終わりに、北海道の屋根である大雪山系の紅葉が見ごろとなり、10月になると旭川と北見を結ぶ「石北峠」から初雪の便りが届きます。
道東では日本を代表するツーリングスポットである「国道334号・知床横断道路(斜里町ウトロ~羅臼間」が10月終わりごろからの夜間早朝閉鎖を経て、冬季閉鎖に入るのがこの11月頭ごろ。
この頃に入ると朝晩はかなり冷え込みます。ワークマンやプロノ(北海道や東北に展開する、防寒にやたら強い作業服店)などで防寒具が手軽に手に入るようになったとはいえ、その寒さは身に沁みます。
また、道路も朝霜で滑り、朝日で溶けだす9時頃までは凍結の危険性が高まります。日当たりの悪い道路では…それはそれは嫌な感じがします。
この時期になると日の入りも早く、日が傾きだすのも13時ごろ。15時頃には夕日となり、気温がみるみる下がり、そして暗くなり始めます。
エゾシカの動きもこの時期は発情を迎えているために活発で、さらに日暮れ頃には活発化します。冬毛となっているエゾシカはほんとに見にくくなり、事故も増える時期です。
内地・大阪に住んでいた時は経験しなかったのですが、11月の中から終わりごろになると「洗車の際、バイクにかけた水が凍る」のです。
そんなことが重なる11月のはじめごろ。「走る場所も限られるし、時間も限られるし。まあ、今年も終わりかなあ…」という感じで冬ごもりに入る、という感じでしょうか。
その冬ごもり、バイクの冬季保管に関しては別記事がございます。こちらもご参照いただければ幸いです。
北海道、ツーリングライダーの本格的な乗り始めは、4月の中ごろ
年が明け3月、雪が溶けだす頃にむずむずし始めます。
まだまだ峠道は無理だとしても、次の休みでバッテリーを充電して、オイルも換えてシーズンを迎えよう。近場を走ってバイクも体も慣らそう。そんな感じで思っているところに道路を走るライダーを見かけると「あ、先越された!」と何だか焦ります。
真冬だと16時には日が暮れて真っ暗になっていたのも、この頃には日の入りもゆっくりとなり、陽射しもあたたかです。
時には湿った重い雪も降りますが、天気が続くと道路も乾きます。路肩からは、ふきのとうの新芽が。
そしてゴールデンウィークの始まる頃に知床横断道路も開通となり「みんな待ってたんだ!」という感じに国道243号・美幌峠にもライダーが一気に増えだし、バイクシーズンが本格的に始まるという感じです。
詳しくは、こちらの記事もご覧ください。
年中乗ることも「出来なくはない」のが、北海道のツーリングライダーです
もちろん?年中乗ることも「出来なくはない」です。
年越しを日本最北端・宗谷岬で迎えるライダーが近年増えているのは有名ですし、日本最東端・納沙布岬で年越しをするグループも居ます。
毎年宗谷岬で年越しをする友人が、遠く離れた根室管内の我が家に「ふらっと来たよ」と寄っていきます…
道東も広いため地域にもよりますが、根室管内はもともと雪の少ない(降れば吹雪の多い)地域。年によっては雪の無い正月を迎えたりもします。
(ただし、根室管内でも羅臼町はまったく別の気象条件です。羅臼は気象条件が厳しすぎる…)
写真は2020年の1月5日、根室市厚床での1コマ。夏と変わらない風景ですね。
ノーマルタイヤのバイクでも乗れる日もあります。
ですが、冬ごもりをさせたバイクを起こすのはなかなか腰が重くなりがち。冬遊び用に準備してあるセカンドバイクということが多いのではないでしょうか。
写真は、ライダーの聖地・開陽台に向かう「北19号線」を走った時の写真。宗谷岬帰りの友人と走ったので、1月の上旬です。降ってしまえば、1日でこのくらい降ることは珍しくありません。
バイクはニュースメイト90。既製品のスパイクタイヤを履いていますが、宗谷岬常連の友人曰く「既製品のタイヤでは、ピンが足りない」そうで。
人間の防寒や降雪時に周りからの視認対策、バイクのアイシング対策などを行えば「乗れなくはない」のでしょう。
私は冬は乗らなくてもいいかな…周りからすると、見た目にも危なっかしいですし。いちおう「嫁も子も居る親父」ですので、心配をかけることは少なめにということにしております。
(自己紹介も兼ねて、もしよければこちらの記事もご覧ください。)
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
今後とも北海道移住生活ブログ「なーしぃのひとりごと」をどうぞよろしくお願いいたします。