昨今、新聞の発行部数(つまり購読者数)が減っているそうですね。
ネット配信等のデジタル化、ペーパーレス化、配達員さんの人材不足などが理由に挙げられるそうです。
私が住んでいる北海道・根室管内のへき地。
広大な面積で人口密度も極端に低く、配達区域も半径何十キロ。
誰もが驚く配達事情なのです。
ツッコミどころ満載の、笑い話として聞いていただくくらいがちょうどいい内容です。どうぞよろしくお願いいたします。
北海道のへき地で配達される新聞は、なんと1社独占
北海道には「北海道新聞」という北海道内の新聞発行数シェアの約38.5%を占め、2位の読売新聞を約7.5%と大きく引き離してトップ独走の新聞があります。(ネット印刷のラスクルさん調べ。トップは「その他・未購読」の約49.6%だそうです。)
ほとんどの北海道民は、北海道新聞のことを「道新(どうしん)」と略して呼んでいます。
多くの新聞配達店さんは、地域で販売されている各社の新聞を取り扱い、配達するのがほとんどのようです。しかし私の住む地域の配達店では「北海道新聞」だけ取り扱っています。
いちど、他紙の取り扱いを聞いたら「道新さんの契約がこれ以上少なくなると、うちも厳しくなってね…」ということでした。
北海道のへき地では、新聞が配達されない地域がある
一軒隣は数百メートルの地域ですので、配達員さんもすべて回り切れず採算も合わないのが理由。
過去には、集落の中心地にある商店に「新聞置き場」的なものがあり、新聞店がそこに配達し、各家庭がそこまで取りに来ることがあったそうです。
今はその拠点も無くなり、配達されない地域は「新聞を購読しない」か後述する「郵便配送」を選択するようです。
こう考えると「その日に配達してくれるだけ、ありがたい」と思うわけで、必然的に北海道新聞の読者となるわけです。
夕刊は、翌日の朝刊と一緒に配達される(北海道新聞は夕刊が廃止になりました)
多くの新聞は、夕刊とセットでの販売のようで、北海道新聞も同じです。
しかし、前述したような地域ですので、配達員さんも夕方まではまわってくれません。
(20キロ離れた市街地の販売店ではなく、なぜか30キロほど離れた隣町の販売店から、雨の日も雪の日も軽自動車で回って来てくれます。吹雪の日は来ません、というか来れません。)
北海道新聞 2022.10.22 広告欄より
ですので「夕刊は、次の日の朝刊とともに届きます。」
つまり、朝刊とともに、前日の夕刊が届くのです。
写真の広告には「時間帯によっては、翌日の新聞と一緒に」なんて書かれていますが、我が家では毎日このルールです。
私もこのルールにびっくりしました。というのも、以前住んでいたオホーツク管内のある街では「夕刊は配らない。なので夕刊分として〇〇円を差し引いた額でお願いします」という感じでしたので。(ここは市街地で、新聞配達店から数百メートルの距離にある団地住まいでした。それでも夕刊配達はありませんでした)
転居し現在の居住地に住み新聞を頼んだ時に「夕刊を翌日に配達」ルールを聞いて「その決まりだったらそれでいいので、夕刊は配達してもらわなくても結構ですよ」と話しました。(だって、古新聞を配達されても読まないですし)
ですが「セット料金をもらっている以上は、責任をもって配達させていただきます」との回答。(お金を払わないと言っているわけではなかったのですが…)
気のいいオヤジさんでしたので、それ以上は言わずに13年が経ちました。
都市部や市街地など配達員さんが確保されているところは、夕刊の配達もあるようです。
地元ローカルの地方紙でも、郵便で翌日配達されるのが北海道のへき地
北海道には、他にも地域の細かすぎる情報が満載された地方新聞がいくつかあります。
帯広市を中心とした十勝圏の「十勝毎日新聞」や釧路・根室管内の「釧路新聞(釧路新聞根室版)」などは、北海道新聞の発行数をしのぐ地域もあるようです。
私も釧路新聞根室版の発行される地域に住んでいます。手にする機会も多く、その地元密着の情報量には驚くばかり。
釧路新聞に記事となった二日くらい後に、北海道新聞やテレビニュースが伝える、といったこともめずらしくありません。
ですがその釧路新聞。あまりにも販売網が小さく、私の住んでいる居住地は郵便での配送地域。
郵送での新聞配送は、主に山間部や離島地域などで用いられているそうで、全国の新聞配達の0.04%が郵送だそうです。(日本新聞協会調べ)
地方に住んでいると、当日には手に入らない地方紙。
町の中心地まで行くと手に入るので、仕事に出たときに買い求めています。
隣町の販売店が配達するので、折込チラシも隣町情報が入り混じるのが北海道の新聞配達
旅行雑誌には掲載されないような、地域のイベント情報が手に入りますし、町のスーパーのチラシなども欲しいこともあって、継続しています。
ですが私の暮らす地域は、隣町の新聞販売店さんが配ってくれる。
自分の町の販売店さんの方が近いのですが、ま、いろいろ事情があるのでしょう。
ですので、隣町のチラシや隣町の役場広報が入ることも。
これはこれで楽しく見させてもらいますが、困るのはその逆。自分の暮らす町のチラシが入らなかったりします。
職場の雑談で「え?この話知らないの?今日の折込チラシに入ってたでしょー」なんてこともしばしば。
一時期よく販売されていた「地域振興券」の情報もだいぶ後で知った、なんてこともありました。
やはり、地方に住むと情報格差というものが生じるのは仕方ないのかも、と思います。
昨今は通信網の発達でデジタル化も進み、先月、私の暮らす地域でも光ファイバー網が整備されました。
地方に住んでいても、翌日の新聞を待つことなく情報が手に入るようになります。
ますます紙媒体の「新聞」が淘汰されていくのも仕方のないことかも、と地方に住む者として感じています。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
ふだん私は、北海道が大好きになって、「いつかは北海道、道東に住んでみたいな…」と思われた方が有意義に感じてもらえるようなブログ記事を書いています。下のリンクから、他の話題もご覧いただけましたらうれしいです。
今後とも北海道移住ブログ「なーしぃのひとりごと」をどうぞよろしくお願いいたします。