観光ツアーに参加する方法などもありますが、装備さえあれば、ひとりでも充分楽しめます。
間違いなく『北海道・冬の絶景トレッキングルート』としておすすめする、あまり知られていないモアン山。
アクセス方法やルート、装備など注意点を含めて詳しくお伝えいたします。
中標津の『モアン山』。正しくは「正式な山」でもあり、牧場なのです。
まず、場所のおさらいです。中標津町と清里町を結ぶ道道沿いにあります
中標津町養老牛から清里町裏摩周(裏摩周展望台)まで続く、道道150号線(摩周湖中標津線)沿いに見えてきます。
冬はモアン山付近は通行止め、う回路が設けられます
写真は計根別地区から向かっている途中。奥に、小さく養老牛地区の十字交差点が見えるロケーションとなります。真ん中に見える、低い小高い丘のような山が「モアン山」です。
下の地図でいう≪150≫と≪505≫の道道マーク付近約3キロメートルが、あまりの吹きっさらしで除雪が追い付かず、防雪柵があるにも関わらず通行止めになるという、厳しい区間になります。
・う回路は、中標津町側からだと養老牛地区の信号のある十字交差点からになります。
この標識の示す交差点を、左に曲がります。
う回路は、現地の案内通り行けば間違うことなく走れるはずです。
車の駐車は「チェーン脱着場」が、実質「登山者駐車場」状態です
う回路を終えて、清里峠に向かって直線道路に入る手前すぐにある「チェーン脱着場の駐車帯」が、実質「登山者の駐車場」になっています。
冬になると、登山者の車が平日であっても必ず1.2台は停まっていますので、すぐわかってもらえるかと思います。
休日になると、結構にぎわいます。駐車に困る日があるかもしれません。
近隣、トイレはありません
養老牛地区の十字交差点に公衆トイレがありますが、冬は凍結のため閉鎖されています。
いちばん近いのは、中標津側だと約10キロメートル離れた計根別地区の、駐在所裏の公衆トイレか、セイコーマート計根別店のトイレをお借りすることになります。
清里町側ですと、JR緑(みどり)駅前の公衆トイレか「道の駅パパスランドさっつる」が最寄りです。
「正式な山」でもあり「牧場」なのです
標高356メートルのモアン山。近郊の農協「JAけねべつ」さんが所有する「乳牛育成牧場」の敷地にある「牧場」の中にあるのです。
そのため、外輪に整備されたフットパス「北根室RANCHWAY」が歩けますが、夏場は頂上に登れません。
※登頂が出来ない期間やルートの詳しい概要は「なかしべつ観光協会」さんが問い合わせ先となります
モアンはアイヌ語「モ:静か」「アン:ある」が由来
「モアン山」、近隣には「モアン川」もあります。
「モ」は「静か」、「アン」は「(〇〇が)ある、いる」という意味があり、諸説はありますが、この2語が合わさって出来た「モアン」というアイヌ語由来の地名です。
想像を超える絶景・モアン山登山口は、こちらです。
登山口はこちらから。実質「1か所」になります
「モアン山登山口」は、先に述べたチェーン脱着場のすぐそばにあります。
この脱着場に車をとめると、そこが登山口という感じです。装備を準備したら、そこからすぐに登山道に入ります。
写真はチェーン脱着場への取りつけ道路と道道150号線の分岐点です。
写真左手に写っているのが「登山道入り口」表記。
道路標識が「冬季通行止め」で、う回路に誘導していることを、お分かりいただけるでしょうか。
モアン山登山道は別ルートもあり、もう一つの入り口は東側を走る道道505号線沿いになりますが、冬季は通行止めになっていることも多いです。こちらのルートをおすすめします
約5分ほど、森の中を歩きます。
森を抜けると、目の前にモアン山が広がります
暴風や吹雪で厳しいと思ったら、この時点で勇気をもってあきらめてください。
夏場のフットパスコースを歩くと、ゲートが見えてきます
こういった基標が途中に何か所か用意してくれています。ほとんどない人工物ですので、遠くからでも比較的よく分かります。
モアン山登山、駐車場からおよそ片道1時間弱。侮るなかれ、絶景が広がります。
冬、モアン山の頂上からは、大絶景のパノラマが広がります
頂上は広さもあり、平日だと誰も来ないことも多いですのでゆっくりできます。
中標津町・モアン山に登れるのは、11月中頃から4月下旬ごろまでです。
登山が出来るのは、11月中頃から4月下旬ごろまで
放牧の準備に差し掛かると、頂上へは登れなくなります。牛さん限定となります。
登るなら、絶対「雪のある1月から3月ごろにどうぞ」
北海道遺産でもある「根釧台地の格子状防風林」も眼下に広がる頂上の景色は、雪のある季節限定。また、雪がある方がその姿が「映える」のです。
雪のそれほど多くない地域ですが、例年1月頃には積もりだします。3月終わり頃までは残っていますので、この時期を強くおすすめします。
最高の展望を期待してモアン山に登るには、ほどほどの装備と遊ぶ準備をしましょう。
スノーシューは必携です
知らない方には洋風かんじき、と言えばいいのでしょうか。(かんじき、も普段使わないですが)
この道具の話は、近いうちに別ブログ記事に書きますが、スノーシューについて、くわしく書きました!こちらの記事をどうぞ。
これを用意してください。モアン山はスノーシュー必携です。
こちらをご参照ください。おためしで使って、雪道さんぽが楽しければ、それから買うというのもいいですね!
防寒対策は、しっかりと。短時間ですが、吹きっさらしの中を歩きます
そのままある道具、使ってください。ダウンジャケットやゴアテックスなどのジャケット、パンツ。手袋。足元は防水シューズ&スパッツか、長靴ですね。
低山ですので、軽く汗ばんでもすぐ冷えてきます。そのあたりも御留意を。
積雪初期や雪解けの進む時期だと、冬眠前の熊との遭遇も無いわけではありません。この対策も念のためどうぞ。
小道具多めで。楽しんでくださいね。
ま、雰囲気を楽しむってことで・笑
わざわざ沸かさなくても、いい水筒(通称:山専ボトル)があればいいのですけど。
往復2時間弱の「さんぽ道」ですので、いろんな小道具を持って楽しんじゃいませんか?
そこに待っているのは道東、いや、北海道を代表するような「想像以上の絶景」です。